『甘い甘い夢に堕ちて


気がつくと いつも通り
俺はまた繰り返す

目が覚めて 顔を上げて
腕を伸ばしたら 生温かい感触
あぁ またか……と呟いて
夕べの酒の余韻に 頭をおさえる

知らない顔 知らない女 知らない声

甘美な夢に踊らされて 俺はいったい何が欲しい?

醒めると 全く同じ
俺はただ温もり求め

夢の終わり 体を起こし
記憶を探したら 行き着く酒席
あぁ 寒いなと溜息一つ

知らないキス 知らない体 知らない愛

甘美な夢に落とされて 俺はいったい何が欲しい?


分かっていることはただ一つ

頭から君の顔が忘れられない

気丈な横顔
凛とした声

あぁ もどかしい……

全部ぜんぶ 忘れられないんだ

俺を困惑させる影は唯一
それは君の存在